とあるインフラエンジニアの転職活動
チラシの裏
Lastmod: 2019-10-04

客先常駐系の企業1を退職して、とある事業会社に2月から入社することが決まったので、退職エントリ・転職エントリなるものを私も書いてみる。

ちなみに前職は大手SIerのプロジェクトでネットワーク・インフラ系エンジニアをやっており、次からはいわゆるWeb系のエンジニアでRuby on Rails等で開発を行う予定です。

私自身が様々な転職エントリに助けられたので、「誰か1人くらい参考になる人がいれば儲けもの」ぐらいのモチベーションで書いてみた。

想定読者は以下の通りです。

  • 中抜きが異常に多くて生活がつらい客先常駐エンジニア
  • 他業種、ロースキルからエンジニア転職をしたい人
  • 楽しく仕事をしたい人

私について

経歴

インフラエンジニア3年目。

法学部から法科大学院へと進学した生粋の法学徒だ  った。数回の試験後に挫折、27歳で初めて客先常駐系の会社にエンジニアとして入社して、昨年(29歳)に退職した。

当時は『法曹になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』という心境で、なんとなく応募・入社してエンジニアになっていた感じです。。

学問的なバックグランド

専門教育を受けているのは法律で、所属ゼミは刑事法。

科学哲学、文化人類学周辺が好み。学部レベルの数学の知識は無い。

インフラエンジニアになる要素が全く無さそうなところですが、「未経験可!20代なら誰でも来い!」という若干ブラック風味な会社に入るしかない状態だった。

英語

学生の頃にTOEICは900を超えた事もあったが、英語を使わなくなり、勉強を継続せずに錆びついてしまった。

「英会話は苦手だが読み書きは問題ない。ビジネスメール可」ぐらいに落ち着いたけれども、トラブルシューティング時に英語のドキュメントを読むのに役立っている。学生の頃の自分の勤勉さに感謝しなければならない。

前職について

やっていたこと

2年間、Ciscoのルーターやスイッチ、ファイアウォール、プロキシ、DNSサーバー等、WANに出る通信機器・サーバーの面倒を見ていた。ネットワークやLinux、さらにセキュリティ周りの基本的な知識が身につく現場だった。

また、客先スペシャルなシステムも担当していたが、スキルアップに全く寄与しない困った代物で、「こんなん触り続けていて将来が不安すぎる……」という悩みの種だった。

人間関係

所属チーム・エンドユーザーの皆さんは一緒に仕事をしやすく、良好な人間関係を築けていた。

少人数で回していたため業務量が爆発することもあったが、コミュニケーションで悩むことがなかったのは幸運だった。

ビジネス英語

外国人と英語でメール・チャット、稀に電話をして仕事を進める場面があった。得意と言えないながらも、外国のエンジニアとコミュニケーションを取る機会に恵まれたのは良い経験だったと思う。

トラブルがよく発生する

クリティカルなトラブルに見舞われることが多く、扱っている機器の性質上、トラブルの度に神経をすり減らされた。また、担当範囲内のシステムに詳しい人間が他におらず、「自分が解決できなければおしまい」な状況も少なくなかった。

この環境下で人間関係が悪かったら、問題解決の楽しさを知る以前に心を病んでたはず。

転職を考えたきっかけ

「金、仕事、人間関係のうち2つが欠けると人は辞める」とどこかで聞いたことがあるが、自分の場合は、まず金、次いで仕事に不満が出て転職の2文字が頭をよぎったように思う。

具体的に書くと以下の3点が大きなところで、後からくだらない理由がいくつか出てきて「転職しかねーな……」という状況になった。

  1. 自社にロールモデルになる人を見つけられなかった2

  2. 年収が著しく低いまま昇給無しで生活苦。小学生のお年玉以下の賞与額。

  3. 技術面で新しいチャレンジが無い状態が続き、自身のロースキルぶりに不安を覚えた

  • (くだらない理由)自社への不信感・離職率の高さ

自社の上長に今後のキャリアや現在の待遇について相談した際、「うちの会社は他社よりも給料が良い」「昇給はあと3年待って」という大嘘かつ信用ならない発言しかされず、自身の状況も相まって自社と上長へと不信感が強まる事案が発生した。私と同時期に入社した人間は多くが退職済み、残っていても退職を検討している有様で察するものがあった。

  • (くだらない理由)客先常駐にまつわる不満

客先業務終了後に帰社を要求される、よく知らない人に評価され昇給が決まる、というところにはウンザリしていた。「休日のバーベキューやレクに参加するとプラス査定になる」みたいなものは、自身の会社員としての評価を人質に取ってイベント参加を強要しているように思えて、正直嫌いだった。

  • (最後の一撃)UNISON SQUARE GARDENのライブ

2018年4月の公演の最後の曲でCheap Cheap Endrollを聞いて、「自社嫌いだわ!!!!」という最高にポップな気分になって退職に勢いがついた模様。

田淵智也さんに私は救われたのかもしれない。

転職準備(5月~10月)

情報収集

4月くらいまでは情報処理安全確保支援士の勉強をしており、それが終わり次第、本格的に動き始めた。

会社がつらい時期だったので、自宅に帰ったらTwitterやブログで「エンジニア 転職」「客先常駐 脱出」「rails 転職」というワードを検索する屍と化していた。

偶然、しがないラジオ(https://shiganai.org/)を見つけてからは、その界隈の人を追えば良いだけだったので、そこからの情報収集は楽だった。

様々な形で転職ネタをアウトプットしていた方々には感謝!

Ruby on Railsを選んだ理由

理由の後付は色々できるけれども、Rails Tutorialをやってみたら面白かったので継続できた、という感じ。

動くものを作れるところまで簡単に行けるのはRailsのいいところだと思う。もちろん、モダンな環境で仕事できるかも?という期待もあった。

プログラミングスクール

ポートフォリオを作って色々な会社を受ければOKと考えて、独学でゴリゴリとやっていくつもりでいた。そんな中、とあるRailsを扱うプログラミングスクールが「自社開発企業のみ」を卒業生に紹介する事を謳っていたため、卒業生サポートを狙ってスクールを利用してみるなどした。

自分で考えてプルリクを上げ、講師のレビューを受けるフローを延々と繰り返すスタイルなので、自分で黙々と進められるのは自分の肌に合っていたように思う。

転職活動(12月~翌1月)

使用したもの

プログラミングスクールの紹介、転職エージェント、Wantedly、Twitterの4つ。どれでも内定は出るので、肌に合ったものを選べばOKかと。

ただ、Twitter転職については著しく低い希望年収を提示している人がいて「買い叩かれている」感が否めないので、相場が分からないなら黙って転職エージェントに相談して良いと思う。

様々な企業の人のお話を聞く中で、自身の転職の軸を明確に言語化できた側面もあるので、余裕があれば選り好みせずに色々面談に行っても良いんじゃないかなー、と。

転職の軸

ひょんなことからエンジニアになったけれども、「ただただ問題解決が楽しい!」という気持ちが自身の中で大きいことに気づけたのが、今回の転職活動での大きな収穫だった。

「いまの”楽しい”を今後も継続するにはどうしたらいいか」という事を軸にしたら、自ずと重視すべきこと・やるべきことが見えるようになり、この言語化ができてからは面接で祈られなかった。

※仕事の引き継ぎ等忙しすぎて、面接を多くは受けられなかったという事情もあるけど

自作キーボード

エンジニアの方とお話する際に自作キーボードのお話をすると「やったことないけど興味あるんですよ!」という反応をされて、結構ウケが良かった印象。

1次面接のエンジニアの方から「Mint60キットを購入した」というお話をオファー面談でされて、ちょっと嬉しかった。入社前に布教が成功してしまった……

あんまり転職には関係ないけれども、趣味が仕事に繋がったように感じられてちょっとおもしろい。

転職先について(2月~)

プログラミングスクールにご紹介いただいた会社が偶然自分にハマり、縁あって2月からお世話になる予定。

扱っているサービス内容にハマり、「ここが良い!」と思いつつ選考を受けていたので本当に良かった。良かった……

また、技術的な部分も自分が求めていた通りで、サーバーサイドはRuby on Rails、インフラはAWS、当面触れないと思うがフロントエンドはVue.jsと聞いている。

転職活動当初は「こんなプロダクトを自分の力で広めたい。良くしたい。」と思えるような軸がなく、「問題解決が楽しい」の一点突破で受託開発企業で様々なスキルを身につける方向で会社探しをしていた。待遇さえ良ければ客先常駐を生業にしている企業も受けていたし、本気でオファーを受けようと思った企業もあった。

私のような例もあるので、自分の可能性を狭めずに色々見るのが良いのかもしれない(適当に言ってる)

おわりに

転職活動中に勉強がてらAWS上に作ったWordPress環境がこのブログなんだけれども、はてなブログの方が余計なことを考えなくて良さそう。アウトプットが楽そう……

当初の目標だった法曹(弁護士・裁判官)を諦めることになったけれども、法律ではなく、IT技術を用いて問題解決をしていく道を選んだことについては、むしろ、法律よりも手に馴染む武器を手に取れたのではないかという実感がある。

手にとった武器が変わっても「ただただ問題解決が楽しい」事を言語化できたことは、自身のキャリアにとって大きな影響を及ぼしていくのではないかと思う。

また、今後も「楽しい問題解決」を続けていく工夫をして、違った形でかつて夢見たキャリアを実現できればとも思う。

ここからは余談。TVアニメ『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』のZAQさんの主題歌が挫折を経験した人間の心を全力で抉ってくるので、今後のエンジニアとしてのキャリアを考えているときに思わず聞いちゃう。ZAQさんのテーマ性強い曲、だいたい好き。

(2019/1/31 2:55追記:少し書き直した)

  • 自分は派遣法改正前でいうところの特定派遣で外に出ていた。準委任契約で人を出すこと(SES)もやっており、SIerの案件だけじゃなくいわゆるWeb系の常駐者もいたため「客先常駐系」というざっくりとした表現をした。 
  • 強いて言うならば常駐チームの皆さんはそれぞれ強みがあって見習うべきところが多かった。あの人達みたいに素敵なチームを作りたい。